2017/03/11

広東高胡、久々に練習した


日本で二胡という楽器がポピュラーになって15年ちょっと。
現在では、二胡のゆるやかな心地よい音に惹かれて、また、癒し系BGMや映画音楽から興味を持って習い始める方が多いと思います。
北八ヶ岳山麓の村・・・じゃなくて町の近隣でさえ 二胡教室や二胡楽器店があるほど日本中に二胡人口が増えていっているようです。


あ、今回私は二胡の話をしたいんじゃなくてですね。
久しぶりに高胡を練習したので、高胡についてちょっと触れたかったんです。


左: 広東高胡  右: 蘇州二胡
二胡は中国の伝統弦楽器ですが、現代になって改良が重ねられて登場したのが、「高胡」という楽器です。
調弦が従来の二胡より高いので、高胡と呼ぶようになったそうです。
(二胡の開放弦はDとA、高胡はGとD)
二胡に比べ、明るくよく響く音色なのが特徴です。

そして私が所有している高胡は、広東高胡というものです。
広東音楽を演奏する為に使われる広東高胡は、胴(胴筒)が円筒で、サオの先端の琴頭に龍の彫刻を施したものが主流です。長さも二胡に比べ若干短いです。
左: 高胡は龍の彫刻 右: 二胡の白い部分は牛骨

さらに二胡と違う点は、弾くときの楽器の位置。

二胡を座って弾くときは太ももに乗せますが、広東高胡は両足の内ももに挟んで演奏します。
これは、足で挟む事で胴筒の後面から出る音質をミュートしたり、深みのある音、柔らかい音、直線的な音にと調節をして、広東音楽の独特な音色を作る、という理由からです。

そしてその効果や清んだ音色を妨げないように、広東高胡は、琴筒の背面は二胡のような細かい透し模様で覆われていていません。

蘇州二胡の背面の透かし窓
高胡背面。私のは音色を妨げない程度に龍を一匹飼っております

さて、安物とはいえ演奏出来る高胡が手元にあるのは良いのですが、せっかく持っていても高胡に特化した教則本が日本では手に入らず。高胡をグループで教えてくれる教室も見つからず。
二胡の教則本を転調して、ひたすら自主練しております。

 Youtubeなどの動画を見ながら一人で練習するにしても、いつのまにか変な癖が付くのが怖いのであまりやらない方が良さそうで、一向に前に進みません。
(ちなみに最初は、中国で高胡を習ってた母からボウイングを教わりました)

あ〜、高胡上達は夢の如し。先に二胡を習いに行くべきか・・・?